“手と気持ち”が味をつくる、『徳吉醸造』。




こんにちは。

秋の風が吹いています。

風は、いい香りを運んできます。


そんな風に運ばれて、やってきました。

南知多町大井にあります、徳吉醸造さんです。






大正10年創業、お味噌とお醤油をつくられている老舗のお店です。





今回は、代表取締役の沢田さんにお話をお聞きしました。






この写真の背景を見ていただくとわかるように、もともとは船で物資を運ぶお仕事をしていたという徳吉醸造さん。

しかしあるとき、海上で嵐に遭ったことから、今でいう市場リサーチを大井で始められ、お味噌屋さんに変わっていったのだそうです。


ちなみにこのお部屋、昔の学校をイメージして作られたのだとか。

テーブルは樽の底板と小ぶりな樽でできています。

ユーモアが溢れています。





さて、こちらがお味噌の樽です。

戦後から高度経済成長期にかけて機械化が進み、現在のお味噌屋さんでは、完全に近代化した会社と、伝統的な古い手法でお味噌をつくる会社の二手に別れているそうです。

徳吉醸造さんは後者で、昔ながらの木の樽でお味噌をつくられています。


なんと木の樽には、菌が入り込んでいるのだそう。

ですから、何度つくっても、ここのお味噌はここの味がします。

木の樽だからこそ、その土地の味が見事に現れるのだそうです。





沢田さんが力強く仰っていたことがあります。

それは、「気持ちが大切」ということです。


徳吉醸造さんが手づくり味噌体験会を開くとき、このように教えるそうです。

味噌づくりに大切なのは、その土地の空気、それから自分の体から出る乳酸菌だと。

この乳酸菌は、自分の気持ち、心持ちに左右されます。

楽しい、嬉しい、という気持ちでつくればおいしくなり、仕方なくつくればおいしくなくなります。


これは、ぬか床にも同じことが言えます。

家族の健康や笑顔を思い浮かべながらつくると、よい菌が生まれます。


おいしさの秘訣は、手と気持ちなのだそうです。


ちなみに沢田さんはお味噌を仕込むとき、心の中で歌を歌っているそうです。






徳吉醸造さんでは、スーパーにはなるべく商品を置かないようにしています。

その理由は、スーパーに並べるためには、加熱処理をし、密閉する必要があり、お味噌の中の菌が死んでしまうからです。


旅館や食堂など、顔の見える関係で商品を卸し、生きたお味噌を提供されています。

観光客の方がその食堂でお食事をされ、そこで使われているお醤油が欲しいということで、訪問されることもあるそうです。

徳吉醸造の工場にも店舗があり、地元の人たちは直接、お味噌やお醤油を買いに来られます。

この日も、常連の方がお買い物にいらしていました。





パック売りだけではなく、入れ物を持ってくると入れてくださる、こんな昔ながらの購入方法もあります。





こちら、粒々お豆が特徴の千賀味噌。(尾張 徳川 千賀水軍の時代より造り続けられている製法で現在もその味が継承されています。)


どんなお味、食感なのか、気になります。





こ、これは、おいしい。

信州人もおいしいと感じる、深い味わいです。




「自分の体は、自分の食べたものでできている」。沢田さんが仰った言葉です。


生活するのに便利な世の中にはなったけれど、その分忙しさにかまけて食べることが疎かになってしまう時があります。でも、今日食べるものが明日の自分を作り、その繰り返しの毎日の中で自分は今、生きている。


そのことを、つい忘れてしまいがちだったのですが、昔ながらの製法を守りながら生きているお味噌を作り続けている沢田さんの言葉に、心が揺さぶられました。





今日を、いただきます。




*徳吉醸造株式会社*

〒470-3501 愛知県南知多町大字大井字塩屋10 (map)

 TEL:0569-63-0310  

営業時間 9:00~18:00 

定休日 日曜・祝日

-青海波-

- せいがいは - 愛知県知多半島よりお届けする 美浜のくらし。生活のあれこれ。

0コメント

  • 1000 / 1000